株式会社タカラトミーアーツ・株式会社シンソフィア - ワッチャプリマジ!

―― プリティーシリーズについて教えてください

プリティーシリーズは株式会社タカラトミーアーツと株式会社シンソフィアが共同で開発したキッズ向けアミューズメントゲームを原作としたテレビシリーズとなります。

2011年4月にテレビアニメ「プリティーリズム・オーロラドリーム」が放送され「プリティーリズム・ディアマイフューチャー」「プリティーリズム・レインボーライブ」と 3年間放送されました。そのあと世界観を変え、「プリパラ」「アイドルタイムプリパラ」を4年間。「キラッとプリ☆チャン」を3年間放送されました。
その10年間様々な作品に形を変えながら「みんなの夢を応援する」という一貫したコンセプトを通して全国の小学生を中心に人気を博しました。

ゲームとしてはアニメ開始以前から展開しており、2010年7月に「プリティーリズム」をリリースしたところから始まっています。
最初はオンライン機能はなく「アイドルタイムプリパラ」から通信機能を導入しました。

―― ワッチャプリマジ!について教えてください

プリティーシリーズ アニメ10周年記念として2021年10月3日(日)からアニメ放送が始まっています。これまでプリティーシリーズが大切にしてきた「歌」「ダンス」「オシャレ」に新たに子供たちの憧れである「魔法」を加えた世界観でタツノコプロさんと、DONGWOOさんと共同制作しているアニメーション作品となります。総監督には様々な人気アニメを手掛けてきた佐藤順一さんを起用しまして、監督には10年間制作に携わってくださった小林浩輔さん、シリーズ構成には坪田文さんに担当いただいています。
このアニメに合わせて2021年10月1日(木)より「ワッチャプリマジ!」の稼動を開始しました。

「ワッチャプリマジ!」の筐体から配出される魔法のカードである「プリマジカード」は魔法をモチーフとしたクリア素材のカードにステンドグラスのような印刷をすることでこれまでになかった美しさと透明感を表現しています。

このプリマジカードを筐体のスタンドに設置するとゲーム画面と連動してカードが光ってコーデが飛び出して魔法の力でコーデチェンジをします。そのあとのリズムゲームではボタンを使った操作や画面やカードをタッチする操作で発生する演出効果で魔法を使っているような体験を楽しんでいただけます。

更に、ゲームと連動して画面サイドのイルミネーションが七色に光り輝くことで魔法の世界観を表現しています。
新たなキラカードの印刷技術とデジタルの力により、カードに命を吹き込むお店でしかできない魔法の演出を提供しています。

―― SNSを拝見していると、新カードの評判がすごくいいですね
ワッチャプリマジ!においては、クリアカードにオンデマンド印刷をするという新しいチャレンジをしましたが、非常に多くの試行錯誤をしました。技術的にもそうですが、最終的にお客様に届く価値として大きな要素はデザインの要素が大きいと思います。
プリンターの試作が出来た段階で、シンソフィアさんのデザイナーにお渡ししたところ、クリア部分をクリアのままにするのではなく、白色をこういう風に載せよう。といった表現やクリアカードに印刷することで、最終的な色味が印刷してみないとわからないなど、いろいろと苦労をしました。最終的にはステンドグラス風の表現など、うまくデザインできたと思います。
―― 今作で新しく出来るようになったオンライン機能はどういったものでしょうか?
今作ではアカウント毎のデータの保存やランキング機能、Webページからのランキングの参照といった機能を使いました。 GS2 ではゲームエンジン向けの SDK だけでなく、各種プログラミング言語向けの SDK も提供いただいていますので、Webページからランキングを参照する機能についてもスムーズに実装することが出来ました。
―― GS2 を採用することにした決め手はありますか?
1番のポイントは予算内で機能を実現できることです。次にやりたいことが実現できるか、になります。 GS2 ではゲームエンジン向けのSDKが用意されていたり、安定して利用できるといった部分もあり、採用の決め手となりました。 他社のサービスも検討しましたが、日本語でドキュメント用意されていたり、日本語でサポートが受けられる点も良かったと思います。
―― GS2 を採用したことで開発期間について影響はありましたか?
非常にいい影響があった実感があります。 アカウントを登録したら、すぐにサーバーの機能が利用できるというところにまず驚きました。 ゲームエンジン向けのSDKをインストールするだけで開発環境に組み込むことができ、ドキュメントにもサンプルコードがあり、そのコードを試すことですぐに動作確認できるのもすごく便利だと思いました。 動作することを確認してすぐに「ゲーム内でどのように機能を利用していこうか」という話に入れたことでスムーズに実装を進めることが出来ました。
―― GS2 を採用したことで開発チームの規模について影響はありましたか?
サーバーサイドの開発に関しては専任の開発者を置かずに開発を進められたのは非常に良かったと思います。 その効果として、クライアント開発にリソースを集めてゲームの魅力を高める部分に集中できたのはいい効果だったと思います。

―― GS2 を開発するにあたって、ゲーム開発を効率化し開発期間を短縮したり、文化が違うクライアント開発者とサーバー開発者のコミュニケーションコストを削減することを主軸としてきました。まさにそのような効果が得られていそうでよかったです

はい。その通りだと思います。
―― GS2 を採用したことで、やりたかったけど出来なかったことはありますか?
今回の開発においては、用意されていた機能を組み合わせることで実現できました。
ただ、アカウント管理に関してGS2が提供しているアカウント管理機能ではUUIDと32バイトのパスワードを使ったユーザーID管理が行われます。 本作では、アカウント情報がカードにQRコードとして印字される関係で、なるべく少ない情報量で表現したかったため、短いアカウント情報を実現するために個別開発が必要となりました。
―― GS2 のサポート体制はいかがでしたか?
今回は試作の段階から Business Support を契約させていただき、サポートいただきました。
非常に丁寧にサポートいただき、大変助かりました。チャットのレスポンスがめちゃくちゃ早くて驚きました。 回答には先手を打って、次に質問することになっただろうな。という所までカバーされていたこともあり、大変良かったです。 わからなかった時にスピーディに対応いただけたことで、開発の手が止まることなく進められたのでよかったです。あとは日本語でやりとりできたというのも大きいです。
―― GS2 の利用料金について事前の想定と比べていかがでしたか?
(現在の費用を確認しつつ)あれ…安くないですか?GS2さん、この金額で大丈夫ですか? 実は今まで料金を見ていなかったのですが、凄く安心しました。 正直、事前に試算していた時よりもかなり安いです。
今後のバージョンアップで使用する機能を増やしていこうとしていますが、この金額であれば安心して増やしていけそうです。
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